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第8回「福島を忘れない!全国シンポジウム」

2024年7月7日(日)〜8日(月)
第8回「福島を忘れない!全国シンポジウム」が開かれました

 第8回「福島を忘れない!全国シンポジウム」が、福島市で開催されました。2011年3月の東京電力福島第1原発事故の後、2013年から2019年まで毎年開催してきました。コロナ禍により休止を余儀なくされ、5年ぶりの開催でした。
 7回にわたり開催されてきたシンポジウムは、原発事故の被害を受けた現地の議員や首長、被害裁判の当事者・弁護士、福島大学教授、牧場主、寺の住職、放射能測定室スタッフなど様々な方々を講師に迎え、被害状況について直接お話しを聞いてきました。現地の様子を自分の目で見る見学会は、川俣町、飯舘村、葛尾村、浪江町、南相馬市、双葉町、大熊町、楢葉町、富岡町、いわき市の被害実態を見て回りました。これまで講師としてお迎えした方の中には、浪江町の馬場有町長など亡くなられた方もいます。

 第8回シンポジウムは、「5年の間、現地では何が変わり、何が変わらないままなのか」をテーマとして、川俣町、飯舘村、葛尾村、浪江町、大熊町の議員を迎え、お話を伺いました。
 それぞれの自治体からは、「若い世代は避難先での生活が定着し故郷に戻るのは高齢者が多い、大規模な施設建設や道路整備が続いているが医療や介護の支援体制が整っていない、除染が不十分で放射線量の高い場所がまだ残っている、莫大な復興予算が住民の希望に沿って使われていない」ことなどが報告されました。浪江町の議員からは「私たちは住まいを追われた。電気がどこで作られ、どのように運ばれているか、都市の皆さんに伝えてください」という痛切な発言もありました。

 8日の現地見学では、前日の報告を実感する光景が各所にありました。町や村の中心地域では、除染土が入ったフレコンバックは姿を消し、大規模なメガソーラーが出現していました。フレコンバックは、オリンピックを前に中間貯蔵施設に運ばれ、広い道路や大規模な施設が作られていました。除染されていない地域や山間部では放射線量が高く、自宅に帰ることができません。伸びて茂った雑草に家屋が埋もれ、崩れていました。原発事故は、地域の暮らしや経済・文化を根こそぎ崩壊させることを改めて実感しました。4年前に開館した「東日本大震災・原子力災害伝承館」では、地震・津波・原発事故による複合災害の被害状況に関する展示などを見学しました。


飯舘村のメガソーラー発電

現在も続く除染作業

原子力災害伝承館の展示

原子力災害伝承館の展示2

 シンポジウムには、東京・千葉・関西などからも多数の議員が参加し、「自分ごと」として受け止めていました。このような方々と連携し、原発のない社会を実現するために、これからも活動していきたいと思っています。